タスマニアの珍獣現る!
先日、来日した敬愛するフォトグラファー「タスマニアで生きる人たち」のマナブさんに会った。
マナブさんとの付き合いは、1年前、彼の写真のファンである私が彼の記事をブログで紹介させて頂いたときからだが、会うのはこれで3回目。
今回はそのもようをお伝えします。
彼が昔住んでいた街でおち合い、彼の後についてとある喫茶店の前まで来たのだが、そこで彼の驚愕の発言。
「おいしいコーヒーが飲みたい」
「ええっ!?ここ駄目なんですか?」
「ここは不味い。知ってる」
え~、じゃあなんで連れて来たの?
と思ったが、マジに考えこむマナブさんにそう言うわけにもいかず、すったもんだの挙句、結局その店に入ることに・・・。
店に入ると彼はカフェラテを注文したのだが、機械のほうを何気なく見ると、コーヒーカップに注がれるハズの2本の液体の筋のうち1本がカップから外れ、カップの横にジャージャーと・・・。
そしてそれを一心に見つめるマナブさん(上の画像)・・・。
どう声をかけていいか分からず黙っていると、
「ずれてる」
と小さく呟く彼。
「お姉さんに言ったほうがいいですよ」
と言うと、
「いや、いい」
とむっつり。
1本の筋だけが注がれたカフェラテ(もどき?)を見つめる彼の表情が今にも泣き出しそうに見えたのは錯覚だろうか?
カフェラテもどきをトレーに乗せた彼が先導し2階へ。
すると、
「ここ禁煙?」
とマナブさん。
知らんがな、と思いつつ適当に、
「そうじゃないですか」
というと、
「煙が漂ってる気がする」
と彼。
またも中年男二人がうろたえた挙句、やっと『禁煙席』の表示を発見。
禁煙席は3階でした。
この喫茶店、日本にいるときのマナブさんの行き着けのお店・・・。
席に着いたら、マナブさんの撮影の失敗談に大笑い。
業務妨害なので詳細は省くけど、失敗談聞くなんて久しぶり!
実は関西人の私にとって関東人への大きな不満の一つが「失敗談をしない」こと。
関西では失敗談の暴露合戦で盛り上がり仲良くなるので「関東でも」と上京時にそれをやって何度も失敗した。
失敗談をすると「おれはそんなヘマはやらないよ」とばかり冷ややかな目で見られるのだ。
マナブさんは、関西に溶け込めること間違いなし!
しばらくすると、マナブさんがカメラを取り出す。
私を撮るという。
前回「撮ってくれないんだあ」と不満を漏らして良かった(私は彼と私が連れて行った某写真雑誌の編集美女との2ショットを撮って彼に渡していた)。
喫茶店で撮影会が始まったわけだが、マナブさん、ポージングが細かい。
カメラを持つ手の位置なんて数センチ単位のオーダーが入る。
最近「写真の普遍性てどこにあるのかなあ?」などと考えていたので、ヒントになった!
写真は私のバストショットを狙っているところ。アングルのせいでそうは見えないけどね。
「ノって来た」
と呟くマナブさんを見ると、獲物を狙う眼になっている。
その入れ込みように、若かりし頃受けたジャズのゲイリー・バートンの講義を思い出した。
蛍光灯下の雰囲気のない会議室でニコやかに講義を始めたのだが「ちょっとやってみようか」とヴィブラフォンを演奏すると目の色が変わり髪を振り乱し私たちのことは置いてけぼり・・・。
マナブさんにもゲイリーと同じく、芸術家魂を見た!
隠し撮り風に私が撮った彼の画像を見せると、
「なあんだ、フォトブラちゃん。そっちから撮ったほうがいいじゃん。早く言ってよぉ」
と席を代わる。
撮影が終わると、お喋り。
マナブさんの捕鯨の話になる。
捕鯨問題に興味を持つ彼は今回の来日でわざわざ捕鯨の町まで取材に行ったという。
彼の住むオーストラリアは反捕鯨の国。
「反捕鯨運動なんて感情的なものでしょ。だったら、子牛を食べるほうがよっぽど残酷だ」
と彼を煽ると、冷静にそうではない由を教えてくれた。
日本で報道されるように反捕鯨運動家は感情的ではなく、論理的思考で運動をしているらしい。
捕鯨問題に絡むマナブさんの日本とオーストラリアを結ぶ壮大な計画も話してくれ、私がその素晴らしさに「それいい!テレビ局来るよ!」というと「ほんと?」と彼は目を輝かせた。
成功祈る!
別れの時間が迫ったので、持ってきたマナブさんの写真の載った「週刊文春」を鞄から取り出すと、大喜びで「イエーイ!」・・・。
というのは嘘で、「いいよ、いいよぉ」と照れまくる彼を宥めすかし撮ったのがこの写真。といってもノッてしまうのが彼のいいところ。
私の写真が掲載された週刊誌も見てもらう。
2時間半の短い再会だったが、笑いからシリアス、失敗カフェラテから環境問題まで、ジェットコースターのように楽しくも密度の濃い時間で、別れ際、思わず私は彼に、
「インテリジェンスがあって元気のある人と話すのは楽しいなあ」
と2度も呟いたのであった。
今それに付け加えるマナブさんのイメージがあったとしたら、
「明るくて、やさしい」
かな。
と、ここまで褒めれば写真早く送ってくれることだろう。
Photobra@私の写真が彼のハードディスクの中で眠ったままになるのが怖い
タスマニアで生きる人たち
ゴッドハンド ~テキストあり~│photobra7(前回会ったときの記事)
フォトログは芸術だ! ~「タスマニアで生きる人たち」~│Photobra Blog(交流のきっかけとなった私の記事)
タスマニアからの来訪者│ワルテルとソーラと小説家(必読!マナブさんの爆笑エピソード!)
マナブさんとの付き合いは、1年前、彼の写真のファンである私が彼の記事をブログで紹介させて頂いたときからだが、会うのはこれで3回目。
今回はそのもようをお伝えします。
彼が昔住んでいた街でおち合い、彼の後についてとある喫茶店の前まで来たのだが、そこで彼の驚愕の発言。
「おいしいコーヒーが飲みたい」
「ええっ!?ここ駄目なんですか?」
「ここは不味い。知ってる」
え~、じゃあなんで連れて来たの?
と思ったが、マジに考えこむマナブさんにそう言うわけにもいかず、すったもんだの挙句、結局その店に入ることに・・・。
店に入ると彼はカフェラテを注文したのだが、機械のほうを何気なく見ると、コーヒーカップに注がれるハズの2本の液体の筋のうち1本がカップから外れ、カップの横にジャージャーと・・・。
そしてそれを一心に見つめるマナブさん(上の画像)・・・。
どう声をかけていいか分からず黙っていると、
「ずれてる」
と小さく呟く彼。
「お姉さんに言ったほうがいいですよ」
と言うと、
「いや、いい」
とむっつり。
1本の筋だけが注がれたカフェラテ(もどき?)を見つめる彼の表情が今にも泣き出しそうに見えたのは錯覚だろうか?
カフェラテもどきをトレーに乗せた彼が先導し2階へ。
すると、
「ここ禁煙?」
とマナブさん。
知らんがな、と思いつつ適当に、
「そうじゃないですか」
というと、
「煙が漂ってる気がする」
と彼。
またも中年男二人がうろたえた挙句、やっと『禁煙席』の表示を発見。
禁煙席は3階でした。
この喫茶店、日本にいるときのマナブさんの行き着けのお店・・・。
席に着いたら、マナブさんの撮影の失敗談に大笑い。
業務妨害なので詳細は省くけど、失敗談聞くなんて久しぶり!
実は関西人の私にとって関東人への大きな不満の一つが「失敗談をしない」こと。
関西では失敗談の暴露合戦で盛り上がり仲良くなるので「関東でも」と上京時にそれをやって何度も失敗した。
失敗談をすると「おれはそんなヘマはやらないよ」とばかり冷ややかな目で見られるのだ。
マナブさんは、関西に溶け込めること間違いなし!
しばらくすると、マナブさんがカメラを取り出す。
私を撮るという。
前回「撮ってくれないんだあ」と不満を漏らして良かった(私は彼と私が連れて行った某写真雑誌の編集美女との2ショットを撮って彼に渡していた)。
喫茶店で撮影会が始まったわけだが、マナブさん、ポージングが細かい。
カメラを持つ手の位置なんて数センチ単位のオーダーが入る。
最近「写真の普遍性てどこにあるのかなあ?」などと考えていたので、ヒントになった!
写真は私のバストショットを狙っているところ。アングルのせいでそうは見えないけどね。
「ノって来た」
と呟くマナブさんを見ると、獲物を狙う眼になっている。
その入れ込みように、若かりし頃受けたジャズのゲイリー・バートンの講義を思い出した。
蛍光灯下の雰囲気のない会議室でニコやかに講義を始めたのだが「ちょっとやってみようか」とヴィブラフォンを演奏すると目の色が変わり髪を振り乱し私たちのことは置いてけぼり・・・。
マナブさんにもゲイリーと同じく、芸術家魂を見た!
隠し撮り風に私が撮った彼の画像を見せると、
「なあんだ、フォトブラちゃん。そっちから撮ったほうがいいじゃん。早く言ってよぉ」
と席を代わる。
撮影が終わると、お喋り。
マナブさんの捕鯨の話になる。
捕鯨問題に興味を持つ彼は今回の来日でわざわざ捕鯨の町まで取材に行ったという。
彼の住むオーストラリアは反捕鯨の国。
「反捕鯨運動なんて感情的なものでしょ。だったら、子牛を食べるほうがよっぽど残酷だ」
と彼を煽ると、冷静にそうではない由を教えてくれた。
日本で報道されるように反捕鯨運動家は感情的ではなく、論理的思考で運動をしているらしい。
捕鯨問題に絡むマナブさんの日本とオーストラリアを結ぶ壮大な計画も話してくれ、私がその素晴らしさに「それいい!テレビ局来るよ!」というと「ほんと?」と彼は目を輝かせた。
成功祈る!
別れの時間が迫ったので、持ってきたマナブさんの写真の載った「週刊文春」を鞄から取り出すと、大喜びで「イエーイ!」・・・。
というのは嘘で、「いいよ、いいよぉ」と照れまくる彼を宥めすかし撮ったのがこの写真。といってもノッてしまうのが彼のいいところ。
私の写真が掲載された週刊誌も見てもらう。
2時間半の短い再会だったが、笑いからシリアス、失敗カフェラテから環境問題まで、ジェットコースターのように楽しくも密度の濃い時間で、別れ際、思わず私は彼に、
「インテリジェンスがあって元気のある人と話すのは楽しいなあ」
と2度も呟いたのであった。
今それに付け加えるマナブさんのイメージがあったとしたら、
「明るくて、やさしい」
かな。
と、ここまで褒めれば写真早く送ってくれることだろう。
Photobra@私の写真が彼のハードディスクの中で眠ったままになるのが怖い
タスマニアで生きる人たち
ゴッドハンド ~テキストあり~│photobra7(前回会ったときの記事)
フォトログは芸術だ! ~「タスマニアで生きる人たち」~│Photobra Blog(交流のきっかけとなった私の記事)
タスマニアからの来訪者│ワルテルとソーラと小説家(必読!マナブさんの爆笑エピソード!)
by photobra7
| 2009-03-31 23:38
| 魁!男塾
|
Comments(7)
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by
pretty-bacchus at 2009-04-01 03:45
おもしろい!
こういうレポートは最高ですね。
大人二人のインテリジェンス一杯の会話は盗聴したかったですな〜〜〜
カフェラッテ一杯で二時間半ですか?
これも凄い!
やっぱりワインで話したいな!
持ち込みが出来る場所をなんとなく探しておいてくださいね、、、、
ところで、この週刊誌の記事を書いた寺田直子さんには一度あったことがあります。
ps
縦位置の時の左の親指の位置がちがうのは、何か意味があるのかしら?
こういうレポートは最高ですね。
大人二人のインテリジェンス一杯の会話は盗聴したかったですな〜〜〜
カフェラッテ一杯で二時間半ですか?
これも凄い!
やっぱりワインで話したいな!
持ち込みが出来る場所をなんとなく探しておいてくださいね、、、、
ところで、この週刊誌の記事を書いた寺田直子さんには一度あったことがあります。
ps
縦位置の時の左の親指の位置がちがうのは、何か意味があるのかしら?
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at 2009-04-01 03:46
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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by
マナブ
at 2009-04-01 07:42
x
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photobra7 at 2009-04-01 08:23
>keicoさん
>大人二人のインテリジェンス一杯の会話は盗聴したかったですな〜〜〜
カメラマンなのだから、キャンデッドで!
>カフェラッテ一杯で二時間半ですか?
いえ、おかわりしました。私の奢りで!w
>やっぱりワインで話したいな!
ですよね~。
でもナチュラルハイの2人がどうなることやら・・
>寺田直子さん
keicoさん、お顔が広いですねえ。
カメラマンとして取材のお仕事ご一緒したい!
>親指
わからないですね。
私の場合、体勢によってホールディングを最適にするため左手の持ち方を変える場合があります。
>マナブさん
>くそぉ〜、やられたぁ〜!
やった~。
>パパラッチっ〜君、モザイクはもっと強めにかけてね。
すみませ~ん。画像入れ替えました~。
>写真?2ヶ月後で許してください。
OK・・・て仕事でない写真が遅れるのは私もなので、記事で念を押してみましたw
>また会おうね。
いや~、私も楽しかった~。
また!
>大人二人のインテリジェンス一杯の会話は盗聴したかったですな〜〜〜
カメラマンなのだから、キャンデッドで!
>カフェラッテ一杯で二時間半ですか?
いえ、おかわりしました。私の奢りで!w
>やっぱりワインで話したいな!
ですよね~。
でもナチュラルハイの2人がどうなることやら・・
>寺田直子さん
keicoさん、お顔が広いですねえ。
カメラマンとして取材のお仕事ご一緒したい!
>親指
わからないですね。
私の場合、体勢によってホールディングを最適にするため左手の持ち方を変える場合があります。
>マナブさん
>くそぉ〜、やられたぁ〜!
やった~。
>パパラッチっ〜君、モザイクはもっと強めにかけてね。
すみませ~ん。画像入れ替えました~。
>写真?2ヶ月後で許してください。
OK・・・て仕事でない写真が遅れるのは私もなので、記事で念を押してみましたw
>また会おうね。
いや~、私も楽しかった~。
また!
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photobra7 at 2009-04-01 10:02
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tes_music_system at 2009-10-28 18:33
新宿鮫君の写真がどこかへいっちゃった~?!(笑)
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Photobra7 at 2009-10-29 01:24